MetaQuotes社の野望 その3
「MetaQuotes社の野望 その2」 の続き
→MetaQuotes社の野望 その1
→MetaQuotes社の野望 その2
またまた間が空いてしまいましたが、いよいよ最終回です。
今でこそ、MT4の一人勝ちというか独占状態ですが、
ほんの数年前まで
「VT2」
というMT4と同じ立ち位置、多くのテクニカル分析機能、自動売買機能を備えたツールがあったんです(実はまだあるんですけどね)。
国内でも今はなき「CMSジャパン」という業者が、提供していました。
(現在、CMS FOREXとして、日本語サイトがありますが、国内の登録業者ではありません)
招金猫もVisualが好みだったので、MT4よりVT2ユーザーでした。
VT2の開発者たちはもともとMT4の開発スタッフであり、なんか揉め事でもあったのか、独立して、VT2を開発したということです。
まだ当時は、FXトレードにおいて、MT4も現在のような確固たるポジションもなく、VT2というライバルの出現に脅えたことでしょう。
なにしろライバルはMT4の手の内を知っているかつての仲間ですからね。
ここで両社のビジネス戦略が分かれ、今に至るということです。
MT4のMQ社は、特定の業者に依存することなく、トレードツール会社として、世界各国に拡販し、VT2は特定の業者CMSグループにのみ提供し、CMSグループの優位性を図るべく動いたのでした。
MT4は、比較的安価に世界各国の業者に提供され、拡大し、ユーザー数も増大。
VT2はというと、現在のようなことに。
ユーザー数の違いは、EAやインジケータなどにも違いが表れ、MT4にとっては相乗効果を、
VT2にとっては、負のスパイラルとなってしまったわけです。
そして2011年、確固たるポジションを得たMQ社は、MT5をリリースしました。
しかし、アッパーコンパチじゃない上、使い勝手が良くなったことより、悪くなったことの方が、影響が大きかった。
なにより、MT4を採用している業者が追加料金を払う価値があるかどうか、他社やEAやインジの開発者の動向を見てからと様子見を決めたことが、致命傷だったようです。
じゃあどうしようかとMQ社は、考えました。
「MT4からMT5に乗り換えさせるため、MT4のMT5化」
おそらくこれが結論でしょう。
今年2月のBuildup以前から、ワンクリック注文など少しずつ機能を追加し、ユーザーを引き付けておいて、Build600でついにMT5化がベールを脱いだということです。
MQ社にとって、似たような商品MT4とMT5がある必要はありません。
開発、サポートや管理体制など余分なコストが掛かるのですから。
今後も細かいBuildupでMT5へすり寄り、
やがて、
世界のFX業者へMT5への移行キャンペーン、
場合によっては、さらなる進化したツール「MTX」?への移行、
そしてMT4の打ち切り、
となり、
そして、トレードツール会社として、再度業者から集金し、
2011年から(開発期間もいれればもっと長期)の負の財産をプラスに転じさせる。
今度は、失敗しないようEAやインジの開発者に対して、MQLのサポートなど抜かることなく、用意周到に行い、業者を逃がさない。
というのが、MQ社の野望(招金猫の勝手な想像)!!
そんな大きな野望なんてどうでもいんです。
便利になってくれれば、エンドユーザーはいいんです。
勝手な想像ではありますが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
=終わり=
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