買える通貨がない?

FRBは先のFOMCで利上げを先送りしました。

FOMCの声明とイエレンさんの会見の概要は以下の通りです。

・FOMCの声明
「海外の展開を監視していく」
「世界経済、金融のイベントは経済活動を抑制する可能性」
「9対1で決定、ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁は25bpの利上げに投じる」
「適切な金融緩和で経済は緩やかなペースで拡大」
「インフレの低迷は一部燃料価格の下落が要因」
「インフレの展開を引き続き綿密に監視」
「労働市場は改善:失業率は低下、雇用は堅調に増加」
「インフレは引き続き緩やかに中期見通し目標である2%に向けて上昇」
「短期のインフレ見通しは引き続き最近の低い水準で推移」

・イエレンFRB議長
「経済の展開に不透明感」
「輸出が上半期の成長を押し下げ」
「FOMCは引き続き緩やかなペースの成長を予想」
「利上げ後も金融政策は緩和的」
「雇用の伸びは堅調」
「政策決定は経済の展開次第」
「金利上昇の軌道は緩やかなものに」
「FOMCは本年のインフレが非常に低いと予想」
「インフレは今後数か月も低い水準」
「賃金の伸びは依然抑制」
「当局者の大半は引き続き年内の利上げを予想」
「労働市場の改善はインフレの自信を助長」
「10月を含め各会合で利上げが可能」
「雇用とインフレで目標達成を待ってからの利上げは望まない」
「最近の展開はインフレの下方圧力に」
「インフレは目標の2%を達成すると予想」
「強い雇用はインフレへの自信を押し上げる」
「現在の金融政策は極めて緩和的」
「燃料価格の下落による一時的なインフレへの影響は解消する」
「中国の経済が急速に悪化するリスクが問題」
「中国や新興諸国市場がFRBの焦点」
「原油や商品市場に著しい下方圧力が見られた」
「世界経済の見通しで金融混乱を招くことを懸念」
「ゼロ金利を維持する可能性を完全には排除しない」
「マイナス金利は我々が深刻に検討した議題ではない」
「追加緩和を供給するとは思わない」
「金融政策が為替に与える影響を考慮」

ダラダラと列記してますが、パッと見て、なにが目につきますか?

「インフレ」ですね。

あとは、今回の先送りの影響をできるだけ抑えるべく、

利上げはやるよ!やらないわけじゃないよ!というメッセージが読み取れます。

過剰に利上げの先送り、たとえば年内はないとかを排除したいということです。

つまり利上げをした際のマーケットインパクトを抑えるためです。

インフレに関してですが、原油価格の下落はともかく、

イエレンさん、それ以外の物価上昇は、やはり雇用とセットじゃないとまずくないですか?

賃金が上昇して、物を買う余裕が出てくる、物価が上昇する

という俗に言う「良いインフレ」でないとね。

あとはどうにもならないけど、問題児中国ですね。

17日に習近平中国国家主席は、

「中国経済は反発力があり、長期にわたり中・高度の成長を維持する能力がある」

と言ってますけど…
  

注目はFOMCのスタッフ予測で金利見通しが大幅に下方修正されたことです。

年 内:13人のメンバーが年内の利上げを予想(6月15人)
2016年:3人のメンバーが2016年の利上げを予想(6月2人)
2017年:1人のメンバーは2017年まで利上げは適切でないと予想(6月0人)

イエレンさんの会見を含めて、総じてハト派と受け止められてます。

それで10月も利上げせず、

一部報道でフィッシャーFRB副議長が、

『「ウィンドウドレッシング」などが活発化する12月の利上げは「避けたい」』

と言っているそうで、これで年内はないのかな?という憶測が生まれてるわけです。

どうも金利面ではドルの上値は重そうです。

かといって、ユーロもECB当局者から緩和策拡大の声も聞かれており、

買いづらい状況です。

円は、リスク回避用の通貨でその日の株価次第。

なんとも方向感の出にくい状況が続きそうです。

  
来週の日本市場はSW(スターウォーズではなく、シルバー・ウィーク)で模様眺め

24日にイエレンFRB議長の発言、25日に米・4-6月GDP確定値

が予定されています。

無理しないで、SWを楽しむ方がいいかも…

 
 

 

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