FOMC議事録は結局なにも語らず?
20日に4月28─29日開催分のFOMC議事要旨が公開されました。
概要は以下の通りです。
「Q1の弱い成長は一時的」
「多くの当局者、6月利上げの可能性は低いと判断」
「6月の利上げを支持したのは少数に限られた」
「第1四半期以降、経済は緩やかな成長を予想」
「6月の利上げも除外しない」
「FRBの利上げを受けて、金利が急伸する可能性を懸念」
「ドル高は輸出に害を与える」
「ドル高、原油安が与える影響は当面続く可能性」
「多くのメンバーが声明の中で利上げの明確なシグナルを表示することに反対」
「多くのメンバーがインフレが2%に向けて上昇すると予想」
これを見て、6月の利上げはないものの、想定通り利上げは行われるとの見方から、
ドル買いが進みました。
この発表の前には、ショイブレ独財務相が
「2012年のようにギリシャがデフォルトしないと断言を繰り返すことはできない」
と発言しており、ユーロ売りの側面もありました。
ユーロドルは15日に1.1465付近まで買われましたが、1.15はさすがに到達せず、
300pips以上の下落を見せています。
これには欧州当局の意地が感じられます。
1.15というのは昨年12月にQEを始めたときの水準ですから、
これを抜けられるとジャブジャブお金を使ったのに…
ということになります。
したがって、当面は上値は1.15ドルということになりそうです。
話を米国に戻し、議事録が公開された時の米国10年債を見ると、
2.27%まで上昇し、その後2.23%割れまで下落。
終わってみると2.248%で、前日のレンジ内に収まってます。
FOMCのメンバーの景況感や利上げ時期の見方がまちまちなのが原因のようです。
ということは、またしばらく米国の利上げ時期、ギリシャ問題で左右される展開になりそうです。
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