イベントは多いけど…

先週もパッとしない(≒トレンドのない)相場展開でした。

 

前号で書いたように「買える通貨がない」状態で、

ドル円は一時120円台に乗せたけど、ドル買いではなく、円売りで、

終わってみれば先々週の終値とほぼ同水準。

ユーロドルは、週半ば軟調から揉んで、週後半は小確り。

これも米経済指標の弱含みによる早期利上げの観測の後退とユーロのショートカバー。

米国株式市場では、NASDAQが最高値更新、ダウは週間で253ドル高

その分、債券が売られて金利は小幅上昇。

それでもドル買いを促すほどの力はありませんでした。

まぁ、投資家としては日米で金融イベントが控えているし、

欧州はギリシャ問題であたふたしてるし、積極的にポジションを傾ける気にならないのは至って当然。

  

今週、日本では29-30日に日銀金融政策決定会合が開催されます。

21日に浜田内閣官房参与が「2%の物価目標を達成できないのであれば追加緩和をする必要がある」

と発言し、一時円が売られた経緯もあり、金融政策の現状維持が見込まれるものの、注目されます。

そして、1日にCPIが発表されます。

一部では、日銀が2015年度の物価見通しを引き下げるとの見方もされており、

追加緩和観測がドル円の下値を支えることとなりそうです。

  

米国では、弱めの経済指標が続く中、29日にGDP、FOMCが予定されています。

1-3月のGDPの民間予想は軒並み引き下げれていますが、予想ほど下がらない場合、

そして、1日発表の4月のISM製造業景況指数で回復傾向が見られれば、

ドルを買い戻す動きがあるかもしれません。

FOMCでは6月の利上げの可能性が引き継がれれば、これもドル買い要因になりますが、

今回はイエレン議長の会見や経済成長・物価見通しの発表もなく、声明文だけが発表されます。

  

一方、ギリシャ問題は、ユーログループ、ECB、独、ギリシャで思惑の相違か、

関係者の発言がバラバラ。

ただ、

ダイセルブルーム・ユーログループ議長、「ギリシャと債権者側にまだ大きな隔たりがある」

ファロファキス・ギリシャ財務相、「最終段階で厳しい協議」、「合意を望む」

という発言を見る限りでは…

で、4月末には年金や賃金の支払いで17億ユーロ、

5月15日までIMFへの返済など数回に亘り、合計約40億ユーロの支払期限が来ます。

よほどドラスティックなことがないとショートカバー以外のユーロ買いは考えない方がいいかもしれません。

ただ、スキャルであれば、ストップをしっかりおいて、買い場はあると思います。

  

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