乱高下はつづく?
今週のダウは、一日おきに3ケタの上昇・下落と乱高下となりました。
週を通してみると380ドルの上昇。
ドルは対円、対ユーロともに下落。
その原因は、FOMCの声明文で「忍耐強い」の文言削除をしたものの、
「これは早期の利上げを意味するものではない」の一言です。
これで金利が低下し、株式が買われ、ドルが売られました。
前号で以下のように書きました。
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今度のFOMCでは、「辛抱強い」との文言を削除するかが注目されていますが、
仮に削除されても、会見でイエレン議長が利上げを急がないようなスタンスを見せて、
バランスを取ることが予想されます。
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ここまでは予想通りだったのですが、
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削除しないで、さらに利上げを急がないようなこととなれば、ドル高も一服する可能性があります。
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バランスをとっても、ドル高一服しました。
では、米国債や米国株を買うお金はどこからきたのでしょうか?
前々号(3/7号)で
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週末でもあり、利上げ観測の高まりもあり、債券には資金がシフトしなかったんです。
ということは、ドルというキャッシュで持っている投資家・投機家が多いということです。
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このお金がマーケットに還ってきたのです。
だから、株高・債券高というある意味矛盾に見える事象が起きたのです。
このように中期でお金の流れを見ているといろいろなことが理解できると思います。
で、外為市場はどうなるか?
長期での対ユーロでのドル高の終わりは確認できていません。
ただ、短期的にはドル上昇の勢いは衰え、レンジ相場の様相を呈しています。
それでもスキャルなら十分利益を狙える動きはあります。
来週は、ブラックアウトも終え、
23日:フィッシャー米FRB副議長、メスター・クリーブランド連銀総裁、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が講演
24日:ブラード・セントルイス連銀総裁が講演
25日:エバンス・シカゴ連銀総裁が講演、
26日:ブラード・セントルイス連銀総裁が講演、ロックハート・アトランタ連銀総裁が講演
27日:イエレンFRB議長が金融政策に関して講演
と毎日誰かが講演をします。
全員が一致して、タカ派かハト派に偏ることはないと思いますので、その発言内容に振り回されることになりそうです。
23日には、メルケル独首相、ツィプラス・ギリシャ首相が会談、
ユーロやギリシャとドイツの関係に関して、メルケル独首相がG7諸国に向けて講演、
ドラギECB総裁がEUで議会証言、クーレECB理事が講演
と米国の利上げ以外のもう一つの材料であるギリシャ問題についても動きがあるかも知れません。
やはり乱高下の可能性が高そうです。