ちょっと仕掛けづらいドル相場

米国株式市場は、7-9月決算発表も概ね終了し、連日ように最高値更新も

結果としては小幅な上昇にとどまりました。

しかし、米国債も買われてます。

そろそろ株価の上値の重さが意識されてか、

依然としてくすぶるウクライナ情勢を睨んでの資金シフトか。

米国債が買われるということで、対ユーロでドルは小幅下落(=ユーロドル上昇)、

ただ、対円ではドルは買われてます。

というか、単に円が売られているということでしょうか。

  

先週半ばから、突然、衆院解散総選挙、消費税増税先送り報道がされ、

日本発の材料がまたぞろ出てきました。

まぁ、選挙はともかく、消費税増税を先送りしたら金融市場にいろいろ問題が出てきますね。

日銀さんのメンツ。

10月31日に追加緩和をしたのは、なんのため?

「政府の政策を考慮して金融政策を決定することはない」とはいうものの、

増税を意識しての追加緩和でしょうが…

増税しなければ、目先の株価や個人消費などには良い影響があるけどね、

結果的には、財政問題も先送られることになりますよね。

長期スタイルの投資では、日本売りということにもつながります。

正式には明日17日の7-9月のGDPを見てから、

18日の集中点検会合で決めるようです。

同時に安倍首相が衆院解散表明って感じでしょうか。

翌19日には、黒田日銀総裁が会見を行います。

  

米国では、注目されていた小売売上高は予想を上回り、ドルを支援しましたが、

14日発表のミシガン大消費者信頼感で、1年先の期待インフレ率が2.6%(前月2.9%)、

5年先の期待インフレ率も2.6%で2002年9月(2.5%)以来の低水準となりました。

これがユーロドルのショートカバーを誘い、ストップロスも巻き込んだようです。

日欧米のインフレ動向は、ずーっと意識されてきたけど、

今までミシガン大の期待インフレなんてほとんど材料にはなりませんでした。

EU圏のGDPも予想よりは良かったけど、

やはり前回書いたように利益確定のドル売りの口実にされたような気がします。

  

今週は、日本発の材料については前述のとおりですが、

米国では19日に声明がタカ派となった10月28-29日のFOMC議事録が公表されます。

労働市場については改善傾向が続いていることでサプライズはないと思いますが、

インフレ動向に関する記述にマーケットは敏感に反応しそうです。

あとは、20日のCPIとか、連日のように行われる複数の連銀総裁の講演などなど。

一方的な動きが落ち着いたことで、細かい材料に振り回されることになるかもしれません。

  

ドル円はテクニカル的には確かに行き過ぎの感は否めないけど、

テクニカルはあくまで、確率論ですから、根本的な背景が変わらないうちは、

利益確定売りはいいけど、途転売りは完全に転換してからでも遅くないでしょう。

  

今週はちょっと仕掛けづらいかも…

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