FOMCタカ派でもドル高の継続には…

29日にFRBはFOMCにて、2012年9月から始まった量的緩和を終了しました。

声明の内容は以下の通り。

「計画通り、量的緩和第3弾を終了」
「労働市場の「underutilization活用不足」は徐々に解消」
「失業率は低下し、雇用は堅調に増加している」
「経済、雇用見通しリスクはほぼ均衡」
「燃料価格の低下が短期的にインフレを低下させる」
「政策金利は「considerable time相当の期間」低水準に据え置くことが適切」
「コチャラコタ・ミネアポリス地区連銀総裁、最近の長期インフレ期待の低下を受けてQE継続を主張、
 決定に反対票に投じた」
「目標を下回るインフレのリスクはいくらか低下」

  
マーケットの受け止め方は、労働市場に対する見方がタカ派的としているようです。

たしかに今までイエレン議長は、労働市場に対して厳しい見方をしてきましたから、

過去の発言内容からすると、やはり若干タカ派的と言えそうです。

ただ、超低金利政策が「かなりの期間」になるという表現を残しており、

フォワードガイダンスの表現を維持。金融引き締めには慎重に向かうことを強調しています。

まぁ、この文言はイエレンさんがうっかり6カ月程度と言ってしまった経緯があり、

これを削除するといらん混乱を招くことになりますからね~

その代わりに今後の経済指標次第という保険もつけてます。

  

発表時の各市場では、為替はドル高、債券価格は下落、利回り上昇

そして、株式は金利上昇観測が嫌気されたものの、安値からは戻す

という反応でした。

2015年後半へ後退していた利上げ開始期待が来年半ば程度に前倒しとなり、

米金利が全般に上昇。これを受けてドルが買われたということです。

ただ、欧州を中心とした経済成長への不安は依然として残されており、

これらを完全に織り込むまでは、ドルが継続して買われるという状態にはなりにくいかもしれません。

米国株がここまで多少の山谷はあったものの、上昇してきたのは低金利によるものであり、

企業業績がそれほど改善されているわけではないということ。

欧州など世界各国の経済が上向かないと米国景気のさらなる改善にはつながらない、

したがって、ドルは相対的に強いかもしれないけど、絶対的な強さがあるとは言えません。

なにかあれば、買われていた分だけ売られやすいという状況でもあるわけです。

  

今回はちょっと時間がないので、さくっと思うままに書いてみました。

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