3極で売り材料が出なかった通貨が買われる?
先週は、米国がブラックアウト期間のため、当局者からの発言もなく、
金融市場は、経済指標、欧州次第といった感じでした。
ダウは5週間ぶりに週間でプラスとなり、金利の低下も小休止となりました。
米金利が上昇したこともあり、ドルは対円、対ユーロでしっかり。
個人的に見ているチャートでは、ドル円の日足も久しぶりに陽線を見せ、
再度ドル高?って感じもあります。
米国株の上昇は、先行きを見据えてというよりも7-9月の決算が好調だったことが、
要因であり、売られていたものが、買い戻されたという気もしないではありません。
したがって、
債券が売られての金利上昇→ドルの上昇
がこのまま続くかと言うとちょっと疑問符が付きそうです。
ちょっと前に、「世界が米国の足を引っ張っている」と書いたように、
このような状況が改善されたわけではありません。
欧州ではECBの欧州の銀行に対するストレステストの結果、
草案時点の一部報道によると、
25行が資金不足で「不合格」、残り105行が「合格」になると報じられてます。
ただ、ダウジョーンズは「ほぼ半数の銀行が資本不足と判断された」とも伝えています。
一体、どっちなんでしょうか?
正式には今夜に発表されます。
また、今週は27日に独・IFO指数、30日にCPI、そして31日にEU圏のCPIが発表されます。
デフレ脱却を感じさせる結果は望めませんが、予想よりも下振れすれば、
ユーロが売られるということになるのは明白であり、まだまだ欧州が米国の足を引っ張りそうです。
そして、28-29日には、FOMCが開催されます。
QE3の終了が予想されていますが、ブラードさんが先送りを検討すべきと言ってた経緯もあり、
少なくともフォワードガイダンスの変更はありそうです。
つまり、利上げ観測を後退させるようなニュアンスになるということです。
ということは、その通りとなれば、ドル売り材料です。
日本では、30-31日に日銀金融政策決定会合が開催され、
31日には黒田総裁の会見が予定されています。
黒田総裁は17日の衆院財務金融委員会で、量的緩和政策からの出口戦略について
「まだ道半ばで出口戦略の具体的議論は時期尚早」との認識を示しました。
あれから2週間では具体策が語られるほど、時間も経過しておらず、
なにもないかと考えられますが、インフレ2%を達成するために、
ドラギさんなみの万全の策を尽くす程度のコメントはあってもおかしくありません。
こうしてみると、日欧米それぞれ、円・ユーロ・ドルの売り材料が出てくる可能性がある訳です。
ということは、この予想に反することが起きれば、その通貨が買われるという事態になります。
今週から欧州が冬時間に戻り、来週には米国も夏時間が終わります。
MT4のEAで時間に左右されるものをご使用の方は、
今一度、わからないことは業者に問い合わせるなど準備を怠りないように。