ダウは3連騰だけど…

先週末から21日まで米国株は3連騰。

これを受けて、債券は売られ、金利が10年債で注目の2.20%を回復してます。

ただ、それでもドルがそれほど買われているというわけではありません。

米国株の上昇は、週末(17日)のショートカバーや欧州、中国の動向などの外的要因に左右されたにすぎません。

その証拠に3日間でダウは500ドル程度上昇していますが、

金利の上昇はほんのわずかです。

つまり、株式市場に本格的な資金シフトが起きているというわけではないということです。

まだまだ、世界経済の先行きの不安が拭い去られたとは言えません。

  

前号でも書いたようにECBの動向が日米など各国の金融市場を動かしています。

市場では、カバード債の購入もその効果に疑問視する声も聞かれており、

最後は、FRB型の量的緩和に踏み切らざるを得ないというのがコンセンサスです。

再三書いていますが、FRB型の量的緩和については、

ドイツがリスボン条約に抵触すると反対の姿勢を崩しておらず、

なかなか一筋縄ではいかない状況です。

しばらくは、口先でなんとかユーロ安を誘導し、

輸出を支援するというのが現実的なシナリオのようですが、

ユーロ圏の低金利は、圏外への資本流出を招くことにもなり、諸刃の剣です。

  

米国サイドは、住宅関連指標はなかなか好調なものの、

ガンガンの強気になれるほどの状況ではありません。

インフレ期待の低下、欧州の景況感や国内でのエボラ熱の発生、中間選挙など

多くの問題を抱えており、一部の指標が好調なだけでは、心もとありません。

ただ、とりあえず28-29日のFOMCでQE3は終えると思いますが、

FRBも次の一手を決めかねています。

フォワードガイダンス、声明文などを微妙なニュアンスの変更で、

株式や景況感に悪影響を及ぼさないようにすることになるでしょう。

  

外為市場では、一方的なドル高は一旦終わりを見せていますが、

ユーロ高になる根拠が見えない、円を買うのはリスク回避場面だけ

という状況では、一番利上げの可能性が高いドルが買われるのが自然かもしれません。

  

ただし、長期シナリオが現実のトレード、特にスキャルピングに当てはまるとは限りません。

長期ではノイズに過ぎない動きでも、スキャルにとってはロスカットに抵触する値幅であったり、

利益確定のチャンスであったりします。

恐れることなく、謙虚に淡々と稼ぎましょ!

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