どうなる ECB & 雇用統計
先週の株式市場は荒れましたね~
ダウは5営業日中、2日が150ドル超の上昇、3日が100ドル超の下落。
結果、166ドルのマイナス。
為替はというと、
ユーロドルは、あまり株式市場に左右されることなく、
欧州経済の不安、金利先安観で下値探りの展開でした。
ドル円はダウの乱高下≒債券の上下=金利の上昇・低下
ということで、108円台で方向感なし。
ドルの調整を見込んでいるのですが、
今のところそれほどの動きは見られません。
今週は2日にECB理事会が開催されます。
前回、サプライズ的に追加利下げを行い、
ドラギ総裁は、政策金利が下限に達したと発言しており、
残る手段は、FRB型の量的緩和しかないのが現状です。
ただ、ドイツ連銀は、デフレの脅威が出てこない限り、
量的緩和には反対するスタンスであり、
複数の国の集まりであるECBは、様々な問題点を抱えています。
したがって、そう簡単には量的緩和を行えません。
いずれ近い将来は量的緩和に踏み切らざるを得ないと考えますが、
巷では6カ月以内、2015年第一四半期などの予想がされています。
今回の理事会でドラギ総裁がどのような発言をするかが、
今後のユーロ相場を動かすことになります。
3日には米雇用統計が発表されます。
イエレン議長が注目する労働市場の内容の一部が含まれていないことから
以前ほどマーケットインパクトはありません。
ただ、9月7日に書いたように今回は過去分の修正の有無が注目されます。
前回、非農業部門雇用者数が前月比+14.2万人と予想+23万人を大きく下回りました。
—— 9月7日の引用 ——
実は一部のマーケット参加者は今回の結果を額面通り受け止めていないという側面もあります。
過去11年間のうち9年、平均で14.4万人上方修正されているのです。
もし今回もそうであれば、14.2万人+14.4万人=28.6万人の増加ということになります。
これは来月の雇用統計の注目点です。
—— 引用終わり ——
「額面通り受け止めていない」≒悪い結果を織り込んでいない
ということは、
もし8月分の修正がなく、9月も20万人を下回るようだと、
労働市場に対する見方がさらに悪化し、ハト派に傾くことになりそうです。
この雇用統計の前には、
9月29日:エバンス・シカゴ連銀総裁
9月30日:パウエルFRB理事
10月2日:ロックハート・アトランタ連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁
と当局関係者の講演などが予定されています。
これらが新たな方向感を出すことはないと思いますが、
スキャルにとっては影響のある値幅の動きは十分考えらます。
一応、要注意です。