早期利上げ観測は後退するも金利は横ばい

今週の金融市場も日々の米指標や当局者の発言で上下する展開となり、

あらたな方向性は見えてきませんでした。

ダウは前週の上昇分をすべて掃出し、約415ドルの下落。

早期の利上げ観測が後退したのに、株式が売られた。

  

なぜでしょう?

かなり前にも書きましたが、米国が利上げに向かうということは、

それだけ景気が上向きで、インフレの可能性がある=米経済は強い

だから株式を買う

反対に利上げが先送りされる=米経済は利上げするほど強くない

だから株式を売る

つまり、利上げしなければ、企業業績には好材料だけど、

それ以上に景気の先行きは良くない

と市場参加者が判断したということです。

  

外為市場では、株価の上下で債券価格も上下(=金利の上下)し、

これを基に欧米の金利差をにらんだ売買でユーロドルが動くというシナリオでした。

週間の上下幅は約250pips程度。

しかし、ドル円はボラティリティが低下し、ユーロドルほど大きくは動いてはいません。

ここでちょっと目線を変えて、オプション市場(決してバイナリオプションではありませんよ)を見てみると、

ボラは低いものの、円プット・ドルコールの需要が高まっているようです。

おそらく期越え・新年度のドル需要も多分にありそうですが、

円安を見込む向きが多いということです。

遅かれ早かれ、米は利上げをするのですから、当然と言えば当然です。

  

来週は米雇用統計や4月初旬にも資金ショートしそうなギリシャ問題、そしてイランの核協議期限

などがメインテーマです。

今週に引き続きFRB副議長や複数の連銀総裁の講演も予定されていますので、

またまた日々一喜一憂する展開になりそうです。
 

 
ちょっとFX業者ネタを。

4月からFXCMジャパン証券が楽天証券株式会社の子会社となるそうです。

FXCMジャパン証券でトレードしてないから関係ないやというなかれ。

FXCMジャパン証券は、安価でホワイトラベル提供をしており、

実は自分の使っている業者がそうかもしれません。

まずは、重要事項の説明にて、カバー先がどうなっているかを見てください。

そしてFXCMジャパン証券だった場合、4月以降FXCMジャパン証券の重要事項の説明で

カバー先を確認しましょう。

今までは、FXCMの本体であるFXCM LLCがカバー先だったけど、

どこか別のところになっているかもしれません。

その場合、今までと同様のレート配信が行われない可能性も出てきます。

また、利用しているFX業者がFXCM本体のホワイトラベルだった場合、

今まではFXCMジャパン証券が業者に対して日本時間のサポートをおこなってきました。

しかし、4月以降どうなるか?

場合によっては、我々投資家が業者に問い合わせをしても回答が返ってくるのが、

翌日以降になること可能性があります。

とりあえずは、利用している業者のチェックをしてください。

この手の話は拙著「FXの「ウラ側」を味方につける本」のP57、P119などに

書いてありますので、今一度確認してください。

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