FX業者とクレーム対応

今回は、「FX業者とクレーム対応」というお話です。

 

「ゼニ失いFXトレーダーの25箇条」でも書いたんですけど、
業者が一番恐れているのは、顧客からのクレームが、解決せず当局の耳に入り、事が大きくなることです。

なんらかの原因によって、事故が発生したとき、
金で解決できるなら、とっととケリを付けてしまいたい
というのが業者の本音です。

些末なトラブルに手間暇取られるのは、まさに損失です。

でも、そう簡単には行かないんです!

もし、業者サイドの不手際で、金銭による解決(値合金処理)をした(する)場合、
当局にその旨を報告しなければなりません。

これは法律で定められています。

「した場合」と「する場合」に分けたのは、
その値合金の額が10万円未満であれば、事後報告も可で、
10万円以上は、事前報告が必須です。

で、その報告内容が当局よりお許しが得られれば、値合金処理が認められます。

仮に事後報告の10万円未満の値合金処理が、認められないと損失補てん(利益供与)
となってしまい、一度調整した金額を顧客から、徴収しなくてはなりません。

まぁ、そうなると揉めますよ。
また、10万円以上の値合金処理には、当局のお許しがないとダメなわけですから、
時間がかかります。

顧客からはまだかまだかの催促を受けることになり、これまた頭の痛い問題です。

 
話がそれますが、「まだかまだか」の催促をする顧客って、
大抵トレードのへたっぴな顧客が多いんですよね。
不思議と…

 
それから、当局が認めない場合(=業者に非がない)に、
執拗に損失補てんを求めると、顧客サイドが罪に問われる可能性も出てきます。
これには、十分気をつけましょう。

 

FX業者は大抵こうした問題発生時の顧客とのやり取り、メールや電話を残しておき、
保存してあります。

特に値合金処理だけでなく、顧客の問い合わせ記録のようなものを残しておきます。
これが、社内の顧客対応マニュアルに則って行われているかなど、
社内監査にて検査しているはずです。

 

さて、我々投資家として気を付けるべきことはなにか?

絶対に自分に非がない、原因が明らかに業者サイドの問題である場合には、
ありとあらゆるデータを揃えて、まずは、丁重に問い合わせを。

業者の担当者も人間です。

スムースに解決するためには、決して勝ち誇ったように問い合わせをしてはいけません。

その方が業者サイドも不気味でイヤなんですよ。
あと注意すべき点は、業者が当局へ提出する報告書には、
当該顧客の個人情報(住所・氏名等)も記載されているということです。

仮にグレーゾーンな問題の時には、お金で解決できるなら、報告書を出して、
とっとけりをつけたいと業者が考えた場合、顧客の個人情報も当局に伝えられることになります。

言ったもん勝ち、ダメ元と考えてクレームばかりつけていると、
そのたびに当局に報告されているということです。

 

ここで値合金計算の例をひとつ

ドル円の現在値が100.00円、買指値、99.50円としましょう。
システム障害があり、システムダウンとなりました。
システム復旧時にドル円は99.30円でした。

以前は、顧客は99.50円の買い成立で問題はありませんでした。

しかし、今は99.30円でなければなりません。

もし、約定が99.50円となっていた場合、0.20円の値合金を求めることが可能です。

これは、「業者のカバーがよい方にスベった場合は、顧客も同様にしなさい」
という通達があったからです。

では、この買い注文と同時にストップロスのオーダーを99.40円で出した場合は、

99.30円の買いと99.40円の売りで利益確定のトレードとなります。
このように都合の良い障害はないかもしれませんが、一例として覚えておいてください。

 

FXのトレードには、ないには越したことはありませんが、

システム障害などは必ずついて回るものという認識を持ちましょう!

そして言ったもん勝ちは、必ずしも勝ちとは限りません。

そういうことになってもいいように、資金には余裕を、心にも余裕を

 
以上、招金猫でした。

それではまた。

 

※「ゼニ失いFXトレーダーの25箇条」って何という方は、下記のリンク先をご覧ください。

「ゼニ失いFXトレーダーの25箇条」のご案内

 

をご覧ください。

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