米国はすべてにおいて、リスクリターンを計算している

先週末から今週初にかけて、海外市場はイースター関連の祝日となり、

金融市場は参加者が少なく、動意薄の展開でしたね。

招金猫もトレードは一切やりませんでした。

 

でも、市場の動向だけはチェックしてます。

今、市場の注目点はいくつかあります。
1.オバマ米大統領のアジア諸国歴訪
2.ウクライナ問題
3.日欧米の金融政策、つまり金利動向

などなど

 

まずは、オバマ大統領のアジア諸国歴訪です。

4月23日から日本、韓国、マレーシア、フィリピンの4カ国を歴訪します。

主たる目的は、

中国の台頭というか暴走?に対して、米国のアジアでのプレゼンスは強力だということを再認識させる

ということ。

オバマさんは、昨年末、デフォルト問題でアジアの2つの重要なサミットを欠席したし、
それ以外にもいろいろトラブルを起こしてるし、アジア諸国では、米と同盟関係にありながら、
懐疑心を抱き始めている国もあるわけで、これを解消しようということですね。

でも、なんとなくオバマさんの心ここにあらずという感じが否めません。

米国の本音を言えば、

「今はアジアの争い事なんて、どうでもいい」
「目先はウクライナ問題の方が重要」

というところでしょう。

 

そして、ウクライナ問題。

21日にケリー国務長官が「今後数日間で進展がなければ、ロシアに一段の代償を求める」と警告しました。

これは、ジュネーブで開催されたロシア、ウクライナ、米国、欧州連合(EU)の外相級4者協議での声明採択を受けたもので、声明を採択した以上、そうできなければ、面目まるつぶれということで、グルジアの再来だけは、避けたいという状況です。

そして、ロシアの復活を阻止する。

ロシアには死なない程度に生きていてほしいのです。

 

ここまで政治関連の話題を書いてきましたが、いずれも地理的に離れている米国が主役です。

「世界の警察」を自負する米国ですから、自分たちの知らないところで、

勝手にいろいろやられたら、国益を損なう可能性がある。

だから、それを排除するために、首を突っ込むということです。

 

米国は、すべてにおいてリスク・リターンを計算しています。

首を突っ込むリスクと突っ込まないリスクを天秤にかけ、首を突っ込むリスクを選んだのです。

中国がアジアで台頭すること
ロシアが再度強大化すること

これを阻止したいのです。
ロシアと中国(=アジアの覇権争い)の天秤ですが、

中長期では、アジアの方が大切です。

アジアの市場価値の方が、米国にとって重要です。

複数の国家、人口、将来性、

すべてにおいて、アジアの方が米国の国益にかなうのです。
ただし、目先はロシア問題を放置すると「負」の因子を育てることになりますから、

ロシアの方が優先順位が高いのです。

 

いずれにしろ、このまま中国・ロシアを野放しにしておけば、

かつての米ソ冷戦時代のように、不要なコストがかかるからです。
おっと「3.日欧米の金融政策、つまり金利動向」についてはスペースがなくなってきました。

これは次回にでもしましょう。

 

あらためてわかったことは、

国際政治(というかパワーバランスというべきかな)

にしろ

金融・経済

いずれも、米国を中心に動いている

そして

米国は、リスク・リターンを計算している

ということ。
リスク・リターンはトレードだけじゃなく、すべてにおいて最も重要なことなんです。

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ